Catch! ~気持ちセンセーション~
開発元:パンドラボックス ジャンル:恋愛AVG プレイ人数:1人
◇パンドラMAXシリーズ第4作目。低価格を売りにしていて、1980円で発売されていた◇
◇2000年発売作品。このことを念頭において、以下の文章はお読み下さい◇
◇メモリーカードシールが付属品としてついてきた◇
***
ストーリー
主人公:里見英彦(名前変更可能)は、憧れていた少女:本間あゆりと同じ高校に入学を果たし、幸せをかみ締めていた。
これからの高校生活を夢見ている英彦の元に、一人の少女がやってくる。
「しずく」と名乗るその少女は、自分のことを「くの一」だと言い張り、昔自分の先祖が英彦の先祖と交わした約束の為にやってきたと説明する。
他に行く場所がないというしずくを、仕方なく居候させることにした英彦。
しかし、彼の高校生活にはまだまだ波乱が待ち構えていた。
入学した「紫明院学園」では、「フェミニズム」を大いに勘違いした生徒会長に牛耳られ、男子学生がぞんざいな扱いを受けていた。
ふとしたことから生徒会に目を付けられた英彦は、男子学生たちに祭り上げられ、生徒会と全面対決するはめになってしまった。
英彦は、夢にまでみたバラ色の高校生活を送る事が出来るのか……!
***
システム
オーソドックスなAVGです。
移動して、キャラクターと会話し、選択肢で好感度を上げていく。
生徒会と全面対決をしているので、各話で刺客キャラが送られてきますので、それらとミニゲームで対決。
これで1話終了です。
ミニゲームが四種類。
・レインボーピーク(エアホッケー)
・クイズ
・障害物競走
・フォーサイト
これについては、感想で呪詛をはきます。呪います。
システム周りとしては、テキストスキップがありますが、これが遅い。
高速? ウソだろ?と言いたくなるくらいに遅い。
セーブも重い。ロードはタイトル画面のみ。
音声レスポンスが重い。画面切り替えも遅い。
ちなみにセーブは、1ファイル=1ブロックなので、メモカが空いてれば空いてるだけセーブできます。
ただし、セーブファイルに達成率が同時記録されるので、同時攻略はどうにも判明されなさそう(未確認)
でも、何故だかフルボイス。
クリア後のおまけとして、ED回想、スチル回想があったと思います。
とりあえず、感想でも。
これは2000年に発売されたゲーム。
定価1980円のゲーム。
そう心で念じていないと、心がぽっきり折れそうなゲームでした。
正直、古本屋でワンコイン(500円)じゃなかったら、ぶん投げてたんだぜ!(大暴れ)
全編フルボイス(声があってるあってないは別として)など、確かに頑張っているのは分かるんですが。
ミニゲームクリアできない=強制BADってのは、ちょっと敷居が高すぎないかい、お前さん。
しかもそのミニゲームは、腕がつることを覚悟してやらないと勝てない連打ゲームから、完全運任せのフォーサイトやクイズetcetc……。
正直に申しまして、
障害物競走なんて18回やり直して、コントローラーまで新しいのを投入したくらいですよ!
それなのに指も腕もつったんだぜ……orz
そんなミニゲームに気力を全部削がれつつ、肝心のストーリーはといいますと。
予想の斜め上を行く、奇想天外っぷり。
そもそも、なんで生徒会長が女尊男卑になったのかも分からない。
そして、ある日突然
変な着物の着方をした、くのいちが押しかけてくるのも凄い。
しかもそのくのいちは炊事洗濯全滅ときたもんだ。
一昔前のジャンプを読んでいる気分です(そしてきっと打ち切りになるんだぜ!)
伏線、というほどのこともないのですが、あっという間に始まり、よく分からないまま終わる、という、
完全にプレイヤーおいてけぼり作品でした。
実は一人しか(しかもサブキャラ)クリアしていないので、ストーリーの金太郎飴っぷりはまだ分かりませんが、
9割以上間違いなく金太郎だと思います。
あとですね。
主人公が非常に個性的かつ、ヒロインである「あゆり」ちゃん一筋なので、あゆりちゃん狙い以外の時は、主人公とプレイヤーの間の愛情の差に、うっかり半目になります。
あゆりちゃんはこのプレイではどうでもいいんだよー! と思っていても、主人公は「あゆりちゃん」「あゆりちゃん」
正直、あゆりルート以外の女の子を狙うときは大層苦痛だと思います。
特にしずく(くのいち)狙いの時……。
ただ、キャラクターとしては、ドジっ子くのいち、学園のアイドル優等生、ロリ、ボーイッシュ、妄想文学少女、ツンデレ委員長、ヤンデレ先輩etc色々な属性集めには頑張った感があります。
個人的にはくのいちと委員長が、攻略もしてないのにかわいらしかったです。
ここまで言っておいて、なぜ私がこのゲームを買ったかといいますと。
親友(男)のEDがある、と聞いていたから。
よく分からんうちに生徒会と闘う羽目になった主人公を、面白がりながら見守り、時にその参謀となり手を貸してくれる、金髪の髪の毛を逆立てた、見た目ヤンキーなお兄ちゃん。
それが、主人公の親友「滝川零人」です。
見た目に反して、他の男キャラの誰よりも人当たりが柔らかな滝川。
主人公のことも「おもしろい」と最初から付かず離れず仲良くしてくれます。
なにせ、もう一人の友人は、最後の最後にとんでもないことやらかしてくれるので、滝川だけが心の支えでした。
障害物跳び越したり、クイズを半泣きでクリアしたり、あげくの果てに力任せのエアホッケーで大暴れし、ようやくEDにたどり着いた頃――
主人公の心の中にいたのは、あゆりちゃんではなく、滝川でした、という素晴らしいEDでした。
またこのEDに至るまでの間に、主人公に何があったんだ、というくらいに、滝川にときめいています。
EDに至っては、その寝顔に語りかける始末です。
ああああ、あんた、あんなにあゆりちゃんあゆりちゃん言ってたのに……!(驚愕)
しかし、滝川もそんな主人公がまんざらではないらしく、非常にほのぼのとしたEDでした。
が。
聞くところによると、全ED制覇後のノーマルEDは滝川絡みになるとのこと。
凄く気になりますが、
あのミニゲームのお陰で、正直二度とやる気になれません。
滝川への愛がほとばしることがあったら、頑張りたいと、思います……。
500円以下で売っていて、親友EDに興味がある方はネタ程度に、是非。
PR